ニッケルは窒素の循環役♪ 栽培記録 PlantsNote 
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ニッケルは窒素の循環役♪

  • 1.Ni欠乏で葉が枯れる
  • 2.Niは尿素の分解役

  • ニッケルというとニッケル水素電池のイメージが強いですが(私だけ!?)、実は植物の栽培上で必須の要素となっています。そこで、まずニッケルが不足したときに植物にどういった症状が生じるかを説明し、次にこのニッケルが生長の上でどのような役割を果たしているかを説明し理解を深めていただければと思います。

    1.Ni欠乏で葉が枯れる

    ニッケルを欠乏すると植物では葉に影響が出てきます。順を追ってみていきましょう。

    ●まず葉が黄色く変色していきます。これをクロロシスといいます。
    ●ニッケル欠乏が続くと黄色くなった部分が白く変色して枯れてしまいます。この現象をネクロシスといいます。

    また他の欠乏症として、発芽不良が起こることが知られています。

    ただし、植物においてニッケルの必要量は非常に少なく、自然環境で栽培している中で欠乏症が見られるのはごくまれです。注意すべきは、培養液など土以外で栽培した際にニッケルを適宜補給しなければ欠乏症を起こす可能性が出てきます。

    2.Niは尿素の分解役

    ニッケルが必須元素として認められたのは実は最近なんです。

    尿素をアンモニアに分解する酵素でウレアーゼというのがあるんですが、このウレアーゼは植物の生長にとって欠くことのできないことであり、これにニッケルが含まれていることから、ニッケルを必須元素としてみなすようになりました。

    ウレアーゼにニッケルが含まれているということですが、存在する部位は酵素の働きで特に重要な部分です。活性中心(もしくは活性部位)と呼ばれる場所であり、ここはウレアーゼが尿素を認識して結合する部分です。つまりニッケルがこのウレアーゼにないと尿素を認識できなくなり尿素の分解がストップしてしまいます。

    ではなぜウレアーゼが重要かについて簡単に説明します。

    尿素はタンパク質を代謝すると最後にできる物質ですが、これを分解しないとどんどんと尿素がたまってしまいます。動物では尿として出すこともできますが、植物ではそうとは言えないですからね。この尿素がどんどんと葉にたまっていくことで、クロロシス、ひいてはネクロシスが生じてしまうのです。これはニッケルの欠乏症として認められている現象ですね。

    つまり、この現象を防ぐためにはニッケルを含んだウレアーゼが必要であるということがわかり、ニッケルが必須元素として認められたのです。

    また、植物では尿素を分解して得られた窒素を再利用してタンパク質合成の基に使います。そのためニッケルを不足するとタンパク質合成が抑制されるため、植物の生長にマイナスとなります。

    さて、以上のようにニッケルは特に尿素の分解で重要な役割を果たしているということです。畑で栽培する上ではめったに欠乏症が生じることはありませんが、植物の生長に必須の元素として知っていて損はないと思います。