土壌診断とは
今の土壌はいったいどうなのか?!良い環境になっているのか?ということを知りたい時に土壌の化学性を調べる方法があります。それは、土壌診断、土壌分析でわかります。
化学性を調べることで色々なことがわかります。自分でやる場合は、簡易土壌診断のキットやpH計、EC計などが販売されていますので、それらを使って診断します。また、農協や企業などで土壌診断をしてもらうことも可能です。
しかし土壌診断と一口に言っても測定する項目はたくさんあります。pH、EC、CEC、窒素、リン酸、カリウム、マグネシウム、腐植、ケイ酸、etc...。
この中で重要なのはpH、EC、CECの3つです。大事なのはまずこの3つであり、その次に3大栄養素(窒素・リン酸・カリウム)、中量要素(カルシウム・マグネシウム・硫黄)となります。
この重要な3つの項目(pH、EC、CEC)について説明します。
1.pH(ペーハー)とは
2.ECとは
3.CECとは
化学性を調べることで色々なことがわかります。自分でやる場合は、簡易土壌診断のキットやpH計、EC計などが販売されていますので、それらを使って診断します。また、農協や企業などで土壌診断をしてもらうことも可能です。
しかし土壌診断と一口に言っても測定する項目はたくさんあります。pH、EC、CEC、窒素、リン酸、カリウム、マグネシウム、腐植、ケイ酸、etc...。
この中で重要なのはpH、EC、CECの3つです。大事なのはまずこの3つであり、その次に3大栄養素(窒素・リン酸・カリウム)、中量要素(カルシウム・マグネシウム・硫黄)となります。
この重要な3つの項目(pH、EC、CEC)について説明します。
1.pH(ペーハー)とは
pHとは、酸性、アルカリ性を測るときの単位になります。小学生の頃にリトマス試験紙を使って実験したことがあるのではないでしょうか?
正式には水素イオン濃度の事をいい、農業では土壌の酸度のことを表します。1~14の数値で表わされ、1に近いほど酸性、14に近いほどアルカリ性、7が中性となります。
それぞれの野菜には好適なpHが決まっており、その範囲内の方が作物を育てやすくなります。基本的には5.5~7くらいの弱酸性が野菜の栽培には適しています。土壌は放っておくと酸化が進み、pH値は酸性になっていきます。これをアルカリ化させるために石灰を撒きます。逆にアルカリ化が進みすぎてしまった場合は、酸化させるための調整剤もあります。
検査方法は、試薬を使って色の変化から判断するものか、土に差し込むことでpHメーターが表示される器機などがあります。分析する項目の中では比較的安価にできる項目の一つです。
野菜品目別好適pH値
正式には水素イオン濃度の事をいい、農業では土壌の酸度のことを表します。1~14の数値で表わされ、1に近いほど酸性、14に近いほどアルカリ性、7が中性となります。
それぞれの野菜には好適なpHが決まっており、その範囲内の方が作物を育てやすくなります。基本的には5.5~7くらいの弱酸性が野菜の栽培には適しています。土壌は放っておくと酸化が進み、pH値は酸性になっていきます。これをアルカリ化させるために石灰を撒きます。逆にアルカリ化が進みすぎてしまった場合は、酸化させるための調整剤もあります。
検査方法は、試薬を使って色の変化から判断するものか、土に差し込むことでpHメーターが表示される器機などがあります。分析する項目の中では比較的安価にできる項目の一つです。
野菜品目別好適pH値
野菜 | 好適pH | 野菜 | 好適pH |
大根 | 6.0~7.5 | ほうれん草 | 6.0~7.5 |
カブ | 5.5~6.5 | タマネギ | 5.5~7.0 |
ニンジン | 5.5~7.0 | ナス | 6.0~6.5 |
サトイモ | 5.5~7.0 | トマト | 6.0~7.0 |
白菜 | 6.0~6.5 | キュウリ | 5.5~7.0 |
キャベツ | 6.0~7.0 | カボチャ | 5.5~6.5 |
レタス | 6.0~6.5 | エダマメ | 6.0~6.5 |
小松菜 | 5.5~6.5 | サラダ菜 | 5.5~6.5 |
春菊 | 6.0~6.5 | ニラ | 6.0~6.5 |
生姜 | 5.5~6.0 | ニンニク | 5.5~6.0 |
2.ECとは
ECとは、電気伝導度のことを言い、土壌中にある様々な物質のイオン濃度の総量を表します。
調査手法は、純水に溶かし出した土に電気を流し、その反応を見ることで把握します。電気は純水の中は伝わらないため、ECを測ることによって土壌に溶けている塩類(肥料成分)の量がわかります。
EC値は0.2~0.5くらいが目安の値となります。ECが高いと団粒構造が壊され、保水、通気性なども悪くなり、肥料障害も起こしやすくなるため、EC管理は重要です。
検査には、専用の機器が必要となります。そのため個人で行なおうとすると1万円以上する高価な機器が必要になります。しかし業者で3,000円程度で依頼できる土壌検査には大体含まれている項目なので、こちらを利用したほうが良いかもしれません。
EC最適値は以下の表です。
調査手法は、純水に溶かし出した土に電気を流し、その反応を見ることで把握します。電気は純水の中は伝わらないため、ECを測ることによって土壌に溶けている塩類(肥料成分)の量がわかります。
EC値は0.2~0.5くらいが目安の値となります。ECが高いと団粒構造が壊され、保水、通気性なども悪くなり、肥料障害も起こしやすくなるため、EC管理は重要です。
検査には、専用の機器が必要となります。そのため個人で行なおうとすると1万円以上する高価な機器が必要になります。しかし業者で3,000円程度で依頼できる土壌検査には大体含まれている項目なので、こちらを利用したほうが良いかもしれません。
EC最適値は以下の表です。
土の種類 | 果菜類 | 根菜類 |
腐食質黒ボク土 | 0.3~0.8 | 0.2~0.6 |
粘質土・沖積土 | 0.2~0.7 | 0.2~0.5 |
砂質土 | 0.1~0.4 | 0.1~0.3 |
3.CECとは
CECとは、塩基置換容量の事を言います。土壌診断をするうえで、保肥性を調べる際の目安となります。土壌にどれだけ肥料を含むことが出来るかを表しています。
この保肥性が分かることで、土壌に肥料をまく頻度、一回の肥料散布の量の適正がわかります。
具体的には、CECが高い状態は、土が多くの肥料を含むことが出来る状態を表します。一方、CECが低い状態は、土が肥料を含むことが出来ません。よってCECが低い土壌では、少量の肥料を小まめ与えて上げることが必要になります。
このCECを正確に検査するためには、かなりの大掛かりな検査機器が必要になります。ですがCECはそもそもの土の性質であり、なかなか変化しないものです。何億年という積み重ねによって形成されているので、その地域のCECをチェックすればおおよそは把握できます。
簡単にCECの値を把握するには、前出のECの表にあった「土の種類」というものを知ることでわかります。県の農業試験場(農業総合研究センター)などにデータがありますので、問い合わせてみてはいかがでしょうか。
この保肥性が分かることで、土壌に肥料をまく頻度、一回の肥料散布の量の適正がわかります。
具体的には、CECが高い状態は、土が多くの肥料を含むことが出来る状態を表します。一方、CECが低い状態は、土が肥料を含むことが出来ません。よってCECが低い土壌では、少量の肥料を小まめ与えて上げることが必要になります。
このCECを正確に検査するためには、かなりの大掛かりな検査機器が必要になります。ですがCECはそもそもの土の性質であり、なかなか変化しないものです。何億年という積み重ねによって形成されているので、その地域のCECをチェックすればおおよそは把握できます。
簡単にCECの値を把握するには、前出のECの表にあった「土の種類」というものを知ることでわかります。県の農業試験場(農業総合研究センター)などにデータがありますので、問い合わせてみてはいかがでしょうか。