鉄は緑のもと!?
Feは動物では血液の成分として、酸素の運搬に役立っていますよね!植物も同じでFeが酸素の運搬を行っていたりします。
酸素運搬だけでなく、Feは植物にだけ見られる役割があったりします。
そこでなぜ植物の生育にFeが必要かを、Feを欠乏したときに生じる現象とFeの役割を述べることで、皆さんに理解してもらいたいと思います。
1.Fe欠乏で色白に
植物は水に溶けているFe(鉄)を吸収します。FeはpHの値によって水への溶けやすさが大きく変わってき、pHが高くなると水に溶けていたFeがどんどんと結晶化してしまいます。理論的にはpHが1.0下がることでFe3+は水に1000倍溶けやすくなります。
以上のことから、pHの高いアルカリ性土壌ではFe欠乏症になりやすくなります。日本では土壌は酸性になりがちですが、世界的に見ると全陸地の30%がアルカリ性土壌で、そういった場所では作物にいかにしてFeを与えるかが最も重要だといわれています。
さて、ではFeを欠乏すると植物にどういったことが起こるでしょうか?
実はCa(カルシウム)欠乏の時と少し似ていて、葉脈の部分だけ緑が残りそれ以外が黄化します(クロロシス)。この現象は新しい葉で起こります。
Ca欠乏で起こるクロロシスとの違いは、Caでは葉のふちのほうから黄色くなってくるのに対し、Feでは葉全体がいっせいに黄色くなるという点です。
もしも育てている野菜の葉が黄色くなってきた際には、この点に注意して処置を施してください。
ただしFe補給剤は高価なものが多いのが難点です。。
以上のことから、pHの高いアルカリ性土壌ではFe欠乏症になりやすくなります。日本では土壌は酸性になりがちですが、世界的に見ると全陸地の30%がアルカリ性土壌で、そういった場所では作物にいかにしてFeを与えるかが最も重要だといわれています。
さて、ではFeを欠乏すると植物にどういったことが起こるでしょうか?
実はCa(カルシウム)欠乏の時と少し似ていて、葉脈の部分だけ緑が残りそれ以外が黄化します(クロロシス)。この現象は新しい葉で起こります。
Ca欠乏で起こるクロロシスとの違いは、Caでは葉のふちのほうから黄色くなってくるのに対し、Feでは葉全体がいっせいに黄色くなるという点です。
もしも育てている野菜の葉が黄色くなってきた際には、この点に注意して処置を施してください。
ただしFe補給剤は高価なものが多いのが難点です。。
2.Feは化学反応のサポート役
ではなぜFeを欠乏すると葉が黄色くなってしまうのか。これは緑の元であるクロロフィル(葉緑素)の合成過程でFeが必要だからです。
FeはMg(マグネシウム)のようにクロロフィルの一部となっているわけではありませんが、クロロフィルを作る過程で化学反応をサポートしています。このFeのサポートがないとクロロフィルの合成が途中で止まってしまいます。そのためFeを欠乏するとクロロフィル不足で黄色くなってしまいます。
Feはクロロフィルの合成だけでなく、様々な化学反応をサポートしています。
サポートの方法としては主に、
・酵素の活性化
・化合物に酸素をくっつけたり奪ったりする反応(酸化還元反応)
・電子の受け渡し(電子伝達反応)
・酸素の運搬
があります。
こういったサポートはFeが単独で行う場合もあれば、Feとその他のくっついた化合物として行う場合もあります。
特に重要な鉄含有タンパク質がヘム鉄含有タンパク質と”Fe-S(イオウ)”タンパク質です。
・ヘム鉄含有タンパク質
カタラーゼという酵素はこのタイプです。小学生の頃の理科の実験でやったかもしれませんが、レバー肉に消毒液もしくは過酸化水素をかけるとシュワシュワしますよね。この時にカタラーゼがシュワシュワさせる反応のサポートを行っています。
・”Fe-S”タンパク質
フェレドキシンやフラボプロテイン、NADHデヒドロゲナーゼなど電子の受け渡しに深く関係するタンパク質がこのタイプで見られます。
さて、今回紹介したFeは植物体内の色々な化学反応をサポートしており、Fe欠乏で目に見える変化がクロロシスということでした。
ちなみに人間に関する話ですが、Fe系の薬剤は非常に高価なようでFe欠乏系の病気を抱えている人にはかなりの負担になっているそうです。
そこで現在、イネにFeを多く蓄積させるための研究が行われているようです。高鉄含有コメがはやくできるといいですね♪
FeはMg(マグネシウム)のようにクロロフィルの一部となっているわけではありませんが、クロロフィルを作る過程で化学反応をサポートしています。このFeのサポートがないとクロロフィルの合成が途中で止まってしまいます。そのためFeを欠乏するとクロロフィル不足で黄色くなってしまいます。
Feはクロロフィルの合成だけでなく、様々な化学反応をサポートしています。
サポートの方法としては主に、
・酵素の活性化
・化合物に酸素をくっつけたり奪ったりする反応(酸化還元反応)
・電子の受け渡し(電子伝達反応)
・酸素の運搬
があります。
こういったサポートはFeが単独で行う場合もあれば、Feとその他のくっついた化合物として行う場合もあります。
特に重要な鉄含有タンパク質がヘム鉄含有タンパク質と”Fe-S(イオウ)”タンパク質です。
・ヘム鉄含有タンパク質
カタラーゼという酵素はこのタイプです。小学生の頃の理科の実験でやったかもしれませんが、レバー肉に消毒液もしくは過酸化水素をかけるとシュワシュワしますよね。この時にカタラーゼがシュワシュワさせる反応のサポートを行っています。
・”Fe-S”タンパク質
フェレドキシンやフラボプロテイン、NADHデヒドロゲナーゼなど電子の受け渡しに深く関係するタンパク質がこのタイプで見られます。
さて、今回紹介したFeは植物体内の色々な化学反応をサポートしており、Fe欠乏で目に見える変化がクロロシスということでした。
ちなみに人間に関する話ですが、Fe系の薬剤は非常に高価なようでFe欠乏系の病気を抱えている人にはかなりの負担になっているそうです。
そこで現在、イネにFeを多く蓄積させるための研究が行われているようです。高鉄含有コメがはやくできるといいですね♪