ふーむ、どうも水虫菌、つまり白癬菌っていうのは皮膚の常在菌のようですね。皮膚には当然常在菌がいて皮膚の上で生態系を作り上げているんですが、実はこの常在菌の生態系が雑菌の侵入を防ぐ最大のバリアになっているようです。実際に抗生物質なんかで常在菌を死滅させると簡単にいろんな雑菌が繁殖してしまう。で、常在菌は免疫系から攻撃受けないので水虫も一旦かかると一生直らない。症状が無くなったとしても皮膚の中で生き続けてるんです。でもね、白癬菌だって普段は皮膚の常在菌として雑菌が入り込むのを防いでるんですよ。結局革靴なんて言う物を作り出してサラリーマンはそれ履くのが当たり前っていう馬鹿な事を流行らせちゃった。それが常在菌のバランス崩したのが水虫の症状じゃないでしょうか。でもだからと言って私一人で「革靴なんて履かねーぞ!」って言う訳にもいかない。ならば白癬菌を迫害する菌を見つけて植えつけるっていうのはどうでしょうか。例えば風呂が共同の学生寮なんかの場合一人が白癬菌持っていたらほとんどの人が同じ白癬菌にかかります。でも水虫を発症するのってそのうち一部なんです。これ、人によって持っている常在菌のバランスが違うからではないでしょうか。たぶん世界中の人の皮膚の常在菌を調べれば白癬菌に強くて害のない菌って見つかるんじゃないかと思うんです。ずーーーっと毎日塗り付けなきゃなんない薬を金掛けて作るよりそっちの方が簡単そうだし効果は100倍くらいましだと思うんです。
そういや病気の中には虫垂炎、いわゆる盲腸ってのもありますよね。虫垂炎って切っちゃえば簡単に治るけどほっとくと死亡率50%もある病気。虫垂自体はなくなっても問題のない意味のない器官って思われてた。体にとって意味のない器官が炎症起こすと死亡率50%?そんなのあり得る?でも最近その役割が分かってきたんです。虫垂の中には免疫細胞がいっぱいある。で、腸内バランスを保つための免疫細胞を供給。それと腸内細菌を保存する役目もあるようです。毒物やコレラなんかの急激な下痢を起こす細菌にかかった時には腸内バランスって崩れてしまうんですが虫垂にはちゃんと健康な時の腸内バランスが保存されてて短期間で健康な状態を取り戻す役割を持ってるみたいですね。
厄介者、あるいは無用な物って思われてても実は必要、そんな奴らって他にもいっぱいいるかもしれません。知らない事っていっぱいあるなぁ。なに?オレが一番の厄介者?誰も知らない所でちゃんと役に立ってるかもしれないでしょ?
雑草化してるハナニラ君。この時期だけ楽しませてくれます