あと４時間ほどで退院である

３週間……長かった
やはり病室なんて長くいるもんじゃない、当たり前だけど

脳硬塞という言葉はみなさん馴染みがあると思うが、その原因とか予兆についてはあまりご存じない方もおられると思う

予兆に気付いて即治療を開始することが後遺症を残さないことに繋がる訳だが、ここに生の実例があるので是非皆さんにも知っておいていただきたく、紹介しておこうと思う



どらちゃんの場合、入院時の病名は『一過性悩虚血発作(TiAというらしい)』だった

仕事中にトイレに立った際に歩けない程の目まいを起こして、とりあえずトイレの個室の方に腰かけて落ち着こうと試みるも、座って体が動いてない姿勢でも目まいがひどく、目が実際にグルグル回っているのがよくわかり、しまいには自分ひとりでは立って歩けなくなった

さすがに、これはヤバい状況だってことはわかり救急だなと実感したが、事務所での担架騒ぎは避けたかったので、同僚に付き添ってもらって１Ｆまで降りて(どらちゃんの事務所は４Ｆ)会社の健康管理室に連絡して来てくれるのを待った

１Ｆで待っている間、ものが二つに見えはじめ(複視という症状、多分焦点が合わない)、左顔面に異常が出始めた

口角が上がらない、左耳が聞こえない、眼瞼下垂(瞼が下がる)など

健康管理室の医師が駆けつけて、すぐに救急車を呼んでくれたが、症状はその間にも悪化して行く

じきに救急車が来て、担架でそのまま救急病院へ

搬送中、特に車がカーブを切ると吐気がして、一度嘔吐

病院についたらそのまま入院となり、HCU(集中治療室)のベッドへ

CTとMRIを撮られ、(後から知らされたが、この時に先のTiAと診断されたらしい)

ここから強度の安静を求められ、特に頭を動かすコトを固く禁じられた

ベッドは上下半分のそれぞれ起こせるものだったけど、上半身を起こすのは厳禁との注意書が枕元に貼られた

このHCUにいる間が一番辛かったかな

寝返りもダメだったので、首から肩にかけてひどい凝りが出るし腰がむちゃくちゃ痛たかった

この先どうなるんだろうとの不安に苛まれたのも、この期間だった

その後、徐々に回復して、一般病棟に移され、後はノートに書いてきた変化をたどった

３週間経過して今日に至るが、未だに歩行がやや不安定であり、左耳はほとんど聞こえておらず、左顔面の、眼瞼下垂と口角が上がらない症状は残っている

唇の左半分にしびれがある
歯の治療で麻酔をしたことがある人は多いと思うがあんな感じである

医者は、時間はかかってもその内改善してくるだろうと言うが早く元に戻って欲しいものである



どらちゃん、去年の今ごろも一度発症、入院しており、その時は後遺症なしだったが、今回は無しとはならなかった

思えば、会社で目まいがした時に、なりふり構わすにそこで担架を待つべきだったように思う

分単位での早期の治療開始が、後遺症の程度に直結すると思う



TiAの特徴としては、どらちゃんのようなもの以外に、ろれつがまわらなくなる、人の言ってることが理解できなくなる、手足の左右片方がしびれるかうまく動かなくなる、視野が半分狭くなる(視野狭窄)とかあるらしいので、皆さんご自身やまわりの人がこんな感じになってたら、即救急車をオススメする

TiAは数分～数時間でおさまることが多いらしいが、おさまっても後に重篤な脳硬塞が発症(半身不随とか)する可能性があるようなので、病院での検査を是非



また、脳硬塞もいろんなタイプがあって、どらちゃんの場合は、頸動脈の血管に少し細くなってるところができてて、そこで血流がスムースじゃなくなり、血液が粥状になって、それが剥がれて脳内の血管に流れ込んで詰まるということだったらしく、原因の根っ子は生活習慣病にあるらしい

高血圧、糖尿病、高脂血症などある方はくれぐれもどらちゃんみたいにならないように注意してくださいね

脳硬塞や、その予兆についてはGoogleでたくさんヒットするので他人事と思わずに一度は見ておくことをオススメしますよ

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