「サボ」のある風景 終了 成功 読者になる
サボテン-品種不明 | 栽培地域 : 大阪府 大阪市鶴見区 天候 | 栽培方針 : 標準栽培 | 読者 : 1人 |
栽培環境 : 里山 | 栽培面積 : 0.1㎡ | 種から | 9999株 |
作業日 : 2016-05-08 | 2015-01-01~493日目 | 25.8℃ 13.9℃ 湿度:43% 積算温度:7622.6 ℃ |
強いって何?
生物の世界は弱肉強食、強い者が弱い者を滅ぼして行く・・・何て事は全然ないんです。世の中、強い者は弱い者を滅ぼす事なんてできやしない。いや、そもそも何が「強さ」なの?だって「弱い」とされてる生き物、いっぱい繁栄してる。「強い」とされてる生き物の多くが絶滅危惧種になってる。「弱肉強食」って本当はあり得ないんじゃないの?
生き物の「強さ」ってのは面白いですね。人間の言う「強さ」は生き物の生き残り戦略にはほとんど入ってません。まあ人間が考える「強さ」が浅はかなんですよ。それにもし「弱肉強食」が世界のルールだとしたら進化の系統樹、ピラミッド型になるはずです。だって強い者だけが生き残るんだから。多くの生物の中で強い者が生き残っていったら徐々に負けた生物が減っていって生物の種類は先細りになるはず・・・現実とは全く逆ですね。大きな流れは約一億年ごとの「大絶滅」を起点にして生物種は増える一方。弱い者が負ける世界っていうのは本当にミクロな一瞬の出来事でしかない。生物は幅広い環境に進出するためにどんどん生物種を増やしているんです。
乾燥地帯の植物たちも他の植物が生き延びる事の出来ない場所に進出したヤツラ。日本で普通に接する植物達とはちょっと違った性格してますけどそこが面白い。例えば・・・写真1の松露玉。彼らの「生存戦略」は霧を吸収できるようになる事と乾燥に強くなる事。彼らの「住家」は丁度下から見て雲がかかる位の「崖」。雨が降ってもほとんど水は残らずに流れちやう。なので水分は根っこからだけじゃなくて主に体全体で「霧」を吸収するんです。そして雲のかからない時期はそのまま乾燥する・・・水分ほとんどがそのまま抜けちゃうんです。で、次に雲がかかれば水分吸収してちゃんと元通り。カップラーメンみたいなやつらですね。
根っこに水分貯める種類も多い。写真2のシンチアは標高4000メートル、冬はマイナス20度、夏は40度になる小石混じりの場所が故郷。雨は毎年降るわけじゃないんです。なのでたまに降る雨を根っこにため込む。地上に見える部分は体全体の数十分の一って感じなんです。で、春先に雨が降った年だけ花を咲かせるんです。
次はもうちょっと過酷な場所のサボ。ヤビア クリプトカルパです。現地の状況、あまり知らないんですが標高高い場所で雨は数年に一度。周りの地面は太陽に焼かれてレンガみたいに硬くなってるそうです。そんな中で1センチ育つのに10年以上の時間をかけてゆっくり育っていくようです。もし彼らが言葉をしゃべれたらどんな事考えてるか聞いてみたいもんですね。
もし自分が「弱い」と思ってる人がいたらもうちょっと良く考えた方が良い。強さも弱さも案外場面によるんです。周りの人をよく見て見ましょう。「強い」って言われる人ってホントに強い?本当に弱い人っている?こいつ等と付き合うと結構いろんな事を考えさせられますね。
今回の写真は1と3が:http://lophophora.blogspot.jp/2009/02/lophophora-alberto-vojtechii-new.html
2は忘れちゃった・・
松露玉
シンチア
ヤビア