~☺︎☻☺︎~ rehabilitation 再建を誓う箱庭 ~☺︎☻☺︎~ 終了 読者になる
サンショウ-品種不明 | 栽培地域 : 東京都 羽村市 天候 | 栽培方針 : 無農薬栽培 | 読者 : 0人 |
栽培環境 : 庭 | 栽培面積 : 108㎡ | 種から | 10株 |
作業日 : 2020-05-20 | 2020-03-14~67日目 | 15.4℃ 10.9℃ 湿度:90% 積算温度:963.2 ℃ |
☺︎肩身狭い【箱庭】
〜 吾輩は「仮」である。「おウチ」はまだない。 〜
どこで生まれたか、頓と見当がつかぬ。
何でも、薄暗いじめじめした所で「ゲラゲラ笑って」いた事だけは記憶している。
吾輩は、ここで始めて「居候」というものを見た。
しかも、あとで聞くとそれは「強欲」という人間中で一番獰悪(どうあく)な種族であったそうだ。
この「強欲」というのは、時々我々を捕えて、煮て食うという話である。
しかし、その当時は何という考えもなかったから、別段恐しいとも思わなかった。
ただ、彼の掌に載せられて、スーっと持ち上げられた時、何だかフワフワした感じがあったばかりである。
掌の上で少し落ち付いて「強欲」の顔を見たのが、いわゆる人間というものの見始めであろう。
この時、妙なものだと思った感じが、今でも残っている。
第一、毛を以て装飾されべきはずの顔が、つるつるしてまるで薬缶(やかん)だ。
その後、「苗」にも大分逢ったが、こんな「鉢」には、一度も出会(でく)わした事がない。
のみならず、「鉢」の真中が余りに突起している。
そうして、その穴の中から時々、「ダラダラ」と「お水」を吹く。
どうも「ダダ漏れ」て実に弱った。
これが人間の「やる、散水」というものである事は、漸(ようや)くこの頃知った。
前途多難
吾輩は、ウリである。笑いはまだない。
吾輩は、イチゴである。実はまだない。