育苗中にランナーが出てきた冷凍イチゴの実生苗。今度は花芽を伸ばす株が出てきました。今年のお題は早生性を持つ個体の選抜なのですが、この株は四季なり性を持っているのかも知れません。秋にも同じように花芽を出すのか、ポットにマーキングして観察してみます。
イチゴは品種改良の過程で様々にかけ合わされた雑種で、市販のイチゴ品種には、他の野菜のような固定種はありません。父も母も雑種なので、同じ父母の掛け合わせでも子の形質は千差万別。非常に多くの実生苗を育て、たまたま形質が良かったもの選び、ランナーでクローンを作っているのが今の品種となります。簡単に言ってしまえば、千分の一や一万分の一の確率で生まれてくる雑種王です。
ですから、その雑種同士を掛け合わせても、子が親と同じ(またはそれ以上の)優れた形質を持つ確率は非常に低くなります。更に、自家受粉でできた子は、雑種特有の優れた形質の一部が失われますので(雑種強勢の反対で自殖弱勢と言うそうです)、確率は更に低くなります。あまおうの種を育てても、あまおうと同じような実が採れる確率は、限りなくゼロに近いのです。
そこで、まず実生苗の中から欲しい特徴(早生性)を備えた株を複数選び、更に早生性を持つ品種(章姫やよつぼし)を掛け合わせてみようというのが、今回の計画です。実生苗の数は50株くらいと少ないので、思うようには行かないかも知れませんが、楽しみながらやってみたいと思います。
1株だけ花芽を出した実生苗
hareotokoさん 2020-06-17 18:16:49
いつもすごいですね。
新しい品種ができたら、品種登録も!
PNで優良ランナーを供給してほしいです。
kappaさん 2020-06-18 00:37:57
hareotokoさん
軽い気持ちで始めましたが、50株の苗を維持するのが大変で、挫けかけています。種をまくのはもう少し遅い方が良かったです。
まあ結果はどうあれ、過程を楽しみたいと思います。