バラの栽培のなかで最も難しいのは、水やりだと思っています。
この水やりの仕方で、
屈強な体に育つか
それともブヨブヨの軟弱体質になるか
半分は決まると思っています。
植物が育つ上で体を支える一番重要な根。
どんなにいい土でも、水やりがダメではその効果を発揮することはできません。
ポイントは、
★死なない程度にあげる
バラも水をあげすぎると水太りするんです。
足りないくらいがちょうどいい。
でもこの死なないくらいっていうのがまた難しい…
当初は20本分、すべて鉢バラで育てていたこともあり、
水やりにはとても気を使っていました。
・表面の土が乾いたら、鉢底から流れ出てくるくらいたっぷり与える
これ、どこの本にもサイトにも書いてある基本的なことなんですが、
この「表面の土が乾いたら」というところが、
季節によって全然変わってきます。
春先、気温があまり上がらなくても
太陽が照って風がそれなりに吹ていると1日で土の表面ってすぐ乾いちゃいます。
下の方の土はまだまだしっかりと湿っています。
こんな状況なのに水をあげちゃうと、
根がずーっと水につかった状態になってしまいます。
そうなると、バラは
根を伸ばさなくてもいつでも水を補給できる!
と思って、根を成長させなくなってしまいます。
甘えるんですね。
そして水分をたーっぷり補給し放題なものだから、
柔らかくて虫が食べたくなるおいしい枝や葉になります。
病気にもなりやすい。
水分量も多いから、寒さにあたると凍りやすい。
これが水太りってやつです。
そして最悪の場合は、根腐れして枯れます。
バラは、乾燥状態になると水を補給しようと必死に根を伸ばします。
そして枝や葉はよくしまって硬くなり、病気に強くなります。
害虫もうかつに手を出せません。
なので、乾燥している状態を作ってあげなければなりません。
花を咲かせるための体づくりを行う春先は、特に水分管理が重要になります。
私がやっている方法は、
★表面だけじゃなく、さらに奥の方の土はどうか触ってみる。
★鉢を持って水分をどれくらい含んでいるか確認する。
私は鉢の重さで結構判断していました。
時には、写真のように
新芽がくにゃあってなって、もう無理~・・・
ってなるくらいまであげません(笑)
※注意:この状態で1日放置はダメです!くにゃあってなったらすぐあげれる余裕があるときだけにしてください
バラが水を全力で欲しがる状態にしてから初めて水をあげます。
そうすると、次はいつ来るかわからない水分を補給しようと
必死にバラは根を伸ばすのです。
水をたっぷりあげると、ほら
くにゃあってなった新芽も、しっかりピンとしました。
鉢の中では今頃、必死に根っこが這いずり回っているところでしょう・・・
(写真はモンクゥール)