オニユリムカゴの冷凍保存(テスト)
6月に｢冷凍ユリ｣というゆり根商品の存在を知りました。夏まで冷凍保存して9月に発芽させ花期を12月にずらそうという商品だそうです。
試作したいと思いましたが時節柄ゆり根は手に入らないので、ちょうどオニユリのムカゴが手に入ったので冷凍するとどうなるのかテストを行いました。

オニユリのムカゴを3つに区分します。
① 冷凍庫で2ヶ月保管のグループ
② 冷蔵庫で2ヶ月保管のグループ
③ そのまま播種の比較グループ

身近な家庭用冷凍冷蔵庫を利用します。冷凍庫の温度を計るとﾏｲﾅｽ18～20度のようです。
冷蔵庫は5度、野菜室は10度と聞いていますので、5度の冷蔵部分を使用します。
ビニル袋に濡れたミズゴケと共に10個の健康なムカゴを10個選び入れ、封をします。
それぞれ冷凍庫･冷蔵庫に保管し、比較グループは鉢にばら蒔きして状態が見えるように覆土の代わりに細断したミズゴケを1cmほどかぶせます。7-8月は室温(冷房28度)管理しました。

2ヶ月経過したので、取り出して観察をしました。
・冷凍庫グループは10個のうち3個で2mmほど発根していましたが、根は枯れています。体表はツヤ薄く指で押すとしんなり感があります。このグループだけ10個の総重量を計測してあり、開始時は4.7g､取り出し時は4.8gでした。
・冷蔵庫グループは入れた時と同じでツヤあり硬く締まっており、10個のうち8個が発根しています。
・比較グループは全部がしっかりと根付いており、軽く持ち上げた程度ではムカゴはびくともしません。無理に引き抜くと根が切れると判断し、掘り上げませんでした。

冷蔵庫から取り出して数日後、冷凍グループはカビがはえて死んだようです。
冷蔵グループはグングン根を伸ばしています。


考察；冷凍してムカゴが死んでしまった。ﾏｲﾅｽ18度という温度では低すぎたようだ。
単にゆり根を発芽させないのなら、冷蔵保存でも可能かと思う。