播種から発芽
セルトレイに培土をしっかり詰め、播種前に十分潅水を行い(潅水の目安としては、トレイの下から水が少し落ちる程度が理想です。)真ん中に割り箸などで深さ8mm程度の穴を作り、1穴に1~2粒播種します。
播種後は、種子の2~3倍の厚さになるように培土等で覆土し、軽く潅水した後、ぬれた新聞紙で覆いをし、発芽までは表面が乾かない程度に適湿に保ちます。
なお、トレイは地面から30cm程度の高さの台の上に置き、軒下など涼しい場所におきます。(図1)
図1:セルの底穴に空気をさらすとセル内で根が巻くようになる。
表 作物別発芽適温・日数
作物 発芽適温 発芽日数
キャベツ 15~30℃ 2~3日
ブロッコリー 20~25℃ 2~3日
はくさい 20~25℃ 2~3日
レタス 15~20℃ 2~3日
※発芽日数はあくまでも目安であり、温度条件により前後する可能性があります。
図2
発芽後は、日の当たるところに出し寒冷紗等で日覆いをします。(図2)
※セルトレイの底が直接地面に触れないようにする。
4.潅水
高温時の潅水の基本は、朝、涼しい内にムラのないようにたっぷり行い、夕方には表面が乾くようにします。曇天、雨の日にはできるだけ水をやらないようにし、乾いた部分のみに潅水します。
1.発芽後(播種直後~5日目)
発芽後から本葉が展開するまでは一番徒長しやすい時期(胚軸が伸びる時期)なので、潅水には特に注意をします。
2.本葉1~2枚(6日目~15日目)
潅水ムラによる生育のばらつきが起こりやすい時期です。生育の遅い部分には多めに潅水をし、生育をそろえます。
3.本葉3枚以降(15日目~25日目)
生育が旺盛になり葉も大きくなる事から、水のとおりが悪くなります。また、根も増加して蒸散量が増えるので、たっぷり潅水します。
本葉3.5枚から4.5枚頃が定植適期となります。
定植当日あるいは前日に液肥を与えると、スムーズに活着します。
※徒長を抑えるポイント
夕方以降は水を残さない!
風通しを十分に!
トレイ下部に空間を!
光がよく当たる場所!
5.病害虫防除
本葉が展開する頃から、ハマダラノメイガ(シンクイムシ)、コナガなどの幼虫が発生するのでこまめに観察し、発生を認めたら早く防除をします。